庭コラム
季節を楽しむ、自然とつながるひとときを。
庭と器と私の時間
紅葉が終わり、樹々の葉が散ると、庭も冬の景色になります。静かな庭にモクレンが蕾を付け始めます。そんなモクレンの高貴な花の香りを届けてくれる#庭マグをご紹介します。
今回ご紹介する、モクレンのマグは、陶磁器の代名詞「せともの」として、長い歴史ある愛知県瀬戸市の瀬戸染付焼、眞窯の加藤 真雪(まゆき)さんによるもの。
古くは11世紀の平安時代からこの地で窯業が始まり、釉薬を施した陶器の量産に成功して以来、日本でも最大の陶産地として名を馳せ、その後瀬戸で染付がうまれたのは19世紀初頭です。
瀬戸染付焼は、透明感があり柔らかな風合いの白い素地と、写実的で繊細さが魅力の染付です。特に 染付特有の“濃み(だみ)”という技法を駆使します。太く大きな筆から呉須(ごす)をスポイトのように流し出し、磁器の表面に絵を施していきます。墨絵のように藍一色だけで様々な濃淡の青を表現します。
呉須による藍の色は、素地・釉薬・焼き方によって窯元ごとに変わりますが、潤いをもったブルーは眞窯の特徴のひとつ。透き通るような美しいブルーの濃淡で描かれたモクレンは、ひんやりとした冬の空気をまとっているようです。
天気の良い日は、柔らかな陽が庭のテラスを優しく包み込んでくれます。冬の優しい陽を受けたモクレンを眺めながら、マグを片手に優雅なひと時をおすごしください。
写真 / 田口 昭充 文 / 松坂 香里
Made in Japanセレクトショップの先駆けである『THE COVER NIPPON』をディレクション。デザイナー・バイヤーの両視点を活かし、産地のブランディングや商品開発、店舗や展示会のコーディネート・PRなど幅広い領域で活動。日本のモノづくりを未来に繋げるために、つくり手とつかい手を繋いでいる。
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