庭コラム

#庭マグ

季節を楽しむ、自然とつながるひとときを。
庭と器と私の時間

梅雨の空、雨上がりを待って
Vol.10

update

そろそろ全国的に梅雨入り。
雨の日、庭のテラスに出て、しとしとと降る雨を見上げ、静かに空を伺います。
今回のマグは、雨の上がりの空を想わせる青白磁の#庭マグをご紹介します。

雨過天晴 雲破処

青白磁とは、鉄を含んだ釉薬が青く発色することで生み出される焼き物で、その青は「雨過天晴雲破処(うかてんせいくもやぶれるところ)」、雨上がりの雲の間からのぞく空の青を意味し、艶のある淡い青の色は天青色と呼ばれました。
宋代(960-1279)の景徳鎮でつくられた代表的な陶磁器で、ヨーロッパをはじめ世界中の人々を魅了し、その頃日本にも伝わったとされています。その後青白磁は、日本各地へと広がり、それぞれに独自の魅力を備えていきました。

このマグは、青白磁で有名な快山窯によるもの。
快山窯は、江戸中期に、陶磁器で有名な美濃の中心地である駄知町(現在の岐阜県土岐市駄知町)で築窯し、300余年もの間、心温まる器を作り続けています。
先代の塚本快示さんは、青白磁の研究と再現に渾身し、1983年に重要無形文化財(人間国宝)に認定されました。現在はご子息の塚本満さん、英貴さんが遺志を受け継いでいます。

このマグは、伏せ焼と言って、伏せた状態で焼いているので高台などなく、底面が平たくすっきりとしたフォルムです。生地も薄手で、唐草の彫りが施されており、光によって浮き上がる文様も美しく、優雅な趣をたたえています。

まろやかで上品な口当たりのこのマグでは、是非とも新茶をお愉しみください。
庭のテラスに座り、雨上がりを待つ時間も、ほっと一息、優しい時間となることでしょう。

日本各地の新茶も出揃い、日本茶の美味しい季節。

お客様のお招きや、優雅なひとときをすごしたい時は、カップ&ソーサーで。

薄づくりで繊細なモノづくりから、日本の美意識が感じとれる。

青白磁 唐草文カップ 快山窯

写真 / 田口 昭充  文 / 松坂 香里

Profile

松坂 香里 | Kaori Matsuzaka
Creative Director

Made in Japanセレクトショップの先駆けである『THE COVER NIPPON』をディレクション。デザイナー・バイヤーの両視点を活かし、産地のブランディングや商品開発、店舗や展示会のコーディネート・PRなど幅広い領域で活動。日本のモノづくりを未来に繋げるために、つくり手とつかい手を繋いでいる。

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