庭コラム

#庭マグ

季節を楽しむ、自然とつながるひとときを。
庭と器と私の時間

宵のビール 大人の庭時間
Vol.7

update

爽やかな空、半袖のシャツですごす日が多くなってきました。立夏を迎え、いよいよビールの美味しい季節。
自宅ですごす夕暮れ時に、庭のテラスで美味しくビールを楽しめる、たっぷりサイズの#庭マグをご紹介します。

400年の歴史を持つ、茶陶・高取焼

このマグは、福岡県南部に位置する標高500mの自然豊かな東峰村にある、400年の歴史を持つ高取焼の高取八仙窯によるもの。

高取焼は、福岡藩の藩窯として1602年に開窯され、茶人・小堀遠州の指導を受け、遠州好み七窯の一つに選ばれ、『茶陶・高取焼』として名を高めました。小堀遠州の名で、庭園や茶室を思い浮かべる方も多いことと思います。

「綺麗寂(きれいさび)*」の世界を確立した高取焼は、 陶器でありながら磁器のような薄さと軽さが持ち味で、 特に微妙な調合で作られた高取焼釉薬を駆使し、釉薬のかけ具合や登窯の作用によって様々な表情を生みだし、昔も今も茶人の心を捉えてやみません。以来窯の火を絶やさず茶道具を作り続け、14代当主と共に親子3世代で伝統を守り育んでいます。

高取八仙窯は、茶道具だけでなく、高取焼を多くの方に楽しんでいただけるよう、普段の暮らしの器も作陶しています。このマグは、「高取焼でビールを飲むマグが欲しい」というリクエストを受け、当代の高取八之丞不忍(ふにん)さんが作陶したもの。高取焼の「綺麗寂」の瀟洒なつくりを大切にし、ランダムに入れた櫛目や釉薬などで涼やかさを表現しました。

大きなマグは、300mlは優に入り、薄手で口当たりもよく、すいすい飲めてしまいそうです。もちろん氷を沢山入れて、アイスコーヒーや冷たい飲み物にも最適。カラカラと涼やかさを誘います。

庭に出て、粋な宵のひとときをおすごしください。

*綺麗寂:寂の中に優しさ・華やかさのある、明るく静かな風情。小堀遠州の茶風を示す言葉。

ビールなど300mlたっぷり入る大きなマグ。

釉薬が作りだす景色は、風にたなびく枝垂れた柳を思わせる。

薄手づくりや内側の景色へのこだわりからも、茶陶をつくる窯元の繊細さが感じられる。

柳灰釉 櫛目 ビールマグカップ  参考上代5,000円(税抜)  
高取八仙窯(たかとりはっせんがま)

写真 / 田口 昭充  文 / 松坂 香里

Profile

松坂 香里 | Kaori Matsuzaka
Creative Director

Made in Japanセレクトショップの先駆けである『THE COVER NIPPON』をディレクション。デザイナー・バイヤーの両視点を活かし、産地のブランディングや商品開発、店舗や展示会のコーディネート・PRなど幅広い領域で活動。日本のモノづくりを未来に繋げるために、つくり手とつかい手を繋いでいる。

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