庭コラム
季節を楽しむ、自然とつながるひとときを。
庭と器と私の時間
4月からの「庭と器」は、毎週ひとつずつマグカップをご紹介していく「#庭マグ」として、引き続きライフスタイルショップ『THE COVER NIPPON』のクリエイティブ ディレクター・松坂香里さんのナビゲートでお届けします。
私は自他ともに認めるカップ好き。季節や飲み物、一緒に飲む人やその時のお天気や気分に合わせ、様々なカップを使って楽しんでいます。もしあなたのご自宅にお庭があるなら、「もうひとつのリビング」というべき場所で過ごすことが心からくつろげる時間になるよう、お気に入りの飲み物とマグカップを持っているシーンを想像していただきたいと思いました。
これが新シリーズ『#庭マグ』が生まれたきっかけです。
春夏秋冬や時間帯、それぞれのシーンに合わせてお庭やテラスで使いたい素敵なマグカップを、毎週ひとつずつご紹介していきます。
#庭マグで、あなたのお気に入りを見つけてください。
桜が咲く頃は、お昼間の日射しはあたたかいものの、空気はまだひんやりとしています。
春の象徴でもある桜。私たち日本人は、春の節目を桜とともにすごし、この桜の咲く一瞬を、心待ちにしている人も多いことでしょう。
初回にご紹介するのは、窓辺から、庭のテラスに覗く桜の枝を眺めながら、あたたかな陽気になるのを待ち遠しく眺めている…そんなひとときにお勧めのマグです。
光にかざすと、透き通るほど薄く軽い磁器づくりを得意とする、岐阜県土岐市の丸直製陶所。桜色の絵柄は、柄の印刷された和紙を刷毛で貼り付け、その模様を転写させる「銅板転写」というもの。その技術においても屈指の繊細さを持っています。
このマグでいただくのは、優しい香りの日本茶やハーブティーがおすすめ。
薄い磁器は、温度を低めで淹れる日本茶などに適しており、薄手ならではの優しい口当たりが魅力です。そして内側が白いうつわは、飲み物の色を目で楽しむことができ、五感でいただく感覚を与えてくれます。
春の柔らかな光にかざしながら、桜とともにお楽しみください。
写真 / 田口 昭充 文 / 松坂 香里
Made in Japanセレクトショップの先駆けである『THE COVER NIPPON』をディレクション。デザイナー・バイヤーの両視点を活かし、産地のブランディングや商品開発、店舗や展示会のコーディネート・PRなど幅広い領域で活動。日本のモノづくりを未来に繋げるために、つくり手とつかい手を繋いでいる。
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